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普段あまり意識しない方も多いと思いますが、私達の目にはたくさんの毛細血管が走っています。
そしてこれらの毛細血管の中には血液が流れていて、目に酸素や栄養を運ぶという重要な働きをしています。
今回は、そんな目の毛細血管が切れてしまう病気について焦点をあてて見ていきたいと思います。
代表的な2つの病気について見ていきましょう。
  


①結膜下出血

どんな病気なの?

まぶたの裏側から眼球の表面につながる膜のことを結膜といいます。
この結膜の下にある毛細血管が、なんらかの原因によって切れるのが結膜下出血で、白目の部分が出血により赤く染まるのが特徴です。
充血によっても白目は赤くなりますが、血管が拡張しただけの充血に比べ、結膜下出血では現れる赤色がより鮮明です。

原因は?

主な原因は以下の4つです。

  • 1.目を擦ったり、ぶつけるなどの物理的刺激が加わったとき
  • 2.くしゃみや咳などにより、首から上に力がかかったとき
  • 3.飲酒などにより血流が良くなったとき
  • 4.加齢により毛細血管が劣化したり、結膜が緩んで下まぶたとの摩擦が大きくなったとき

ただし、実際は、原因不明のことが多く、いつの間にか白目が赤く染まっていたということがほとんどです。

症状は?

出血により結膜下に、小さな点状、斑状、場合によっては白目全体を覆うほどの大きな赤い染みが現れます。また、血腫をつくることもあります。
ゴロゴロとした違和感を覚えることもありますが、一般的には痛み・痒み・目やになどは出ず、自覚症状はほとんどないといえます。
眼球内部に血液が入ることはないため、目が見えにくくなったり、視野が狭くなることもありません。

治療法は?

多くの場合、出血は1?2週間ほどで自然に白目に吸収されるため、治療は必要ありません。
ただし、赤目が広範に広がっている場合では、元に戻るまでに2?3ヶ月を要することもあります。
あまりにも出血が酷く、赤目が広範の場合には、結膜下に血栓溶解剤などを注射して、吸収を促すこともあります。

こんな時は注意!

結膜下出血は、視力への影響がなく、多くが自然治癒することから、基本的には心配することのない病気です。
しかし、痛み・痒み・目やになどの自覚症状を伴う場合には、急性出血性結膜炎や流行性角結膜炎などの眼病の可能性もあるので注意が必要です。
これらの病気は他者へ感染する危険性もあるので、早めに眼科を受診しましょう。
また、頻繁に繰り返す場合には結膜弛緩症や、内科系の病気である動脈硬化・高血圧・糖尿病・貧血・紫斑病・白血病などの疑いもありますので、一度専門医に調べてもらいましょう。

 

  



 

②糖尿病性網膜症

どんな病気なの?

糖尿病の3大合併症のひとつで、日本では成人の失明原因の第1位となっています。
網膜は眼底にある薄い神経の膜で、たくさんの毛細血管が走っています。
糖尿病により高血糖の状態が続くと、網膜の毛細血管がつまったり変形したりして血流が悪くなり、網膜が酸欠状態になります。
この酸欠を解消しようと、体は新しく血管をつくる(新生血管)のですが、新生血管は脆いため、簡単に切れて出血が起こり、視力低下や最悪の場合には失明を引き起こすこともあります。

進行段階と治療法

進行の程度により3段階に分類されます。
各段階の病状と治療法は以下の通りです。

  • 第1段階:単純型網膜症
  • 糖尿病発症後、数年?10年ほどで発症することが多いです。
    眼底に小さな点状・斑状の出血や、毛細血管が盛り上がってできる毛細血管瘤などが見られます。
    これら眼底の異常は外からは見えず、その他に自覚症状もないため、眼科で血管造影検査をしなければ発見することはできません。
    治療法は血糖コントロールと眼科での経過観察です。

  • 第2段階:増殖前網膜症
  • 毛細血管がつまり始め、新生血管をつくる準備が始まる時期です。
    視野のかすみなどの自覚症状が現れだす時期でもあります。
    「レーザー光凝固術」というレーザー治療で第3段階への進行を防ぐことができるので、自覚症状が現れたら早急に眼科を受診しましょう。

  • 第3段階:増殖網膜症
  • 新生血管ができて、出血の危険性が高くなります。
    眼球内の硝子体に出血が起こると、視野に蚊のようなものが飛んで見える「飛蚊症」という症状や、視力の低下を自覚するようになります。
    また、増殖組織という膜ができて、網膜を引っ張り、牽引性網膜剥離を引き起こすこともあります。
    ここまで症状が進行すると、レーザー治療だけでの完治は難しく、硝子体手術が必要となることが多いですが、手術をしても完全な視力回復は難しいとされています。



合併症にも注意!

「血管新生緑内障」という合併症が引き起こされることがあります。
眼球内部は房水という体液で満たされていて、この房水の出口には虹彩や前房隅角があります。
血管新生緑内障は、糖尿病性網膜症により生じた新生血管が、虹彩や前房隅角にまで伸びることで、房水の流れが妨げられ、眼圧が高くなる病気です。
視野狭窄や、眼圧上昇による激しい目の痛み・頭痛・吐き気などが起こり、進行すると失明に至ります。
治療法は手術ですが、その効果を持続することは難しいと言われています。
そのため、糖尿病性網膜症を初期段階で治療しておくことがとても重要になります。

 
 

目の毛細血管が切れる病気についてわかりましたね。
あまり心配の必要がないものから、失明の原因になるものまで様々ですが、いずれにせよ素人判断は禁物です。
今回ご紹介した内容を参考に、異常を感じた時はすぐに眼科を受診しましょう。

 
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