今回は、そんな顔の赤みの原因である、顔の毛細血管が切れる・浮き出る現象について、原因や解決法を見ていきたいと思います。
1番多い原因は「毛細血管拡張症」
どんなもの?
これらの毛細血管は、収縮と弛緩を繰り返すことで、血液を適切な量や速度で流し、皮膚に酸素や栄養物を届ける働きをしています。
ところが、この真皮にある毛細血管が、何らかの原因により拡張したままになって血流量が増えた状態になることがあります。
血流量が増えることにより、血液が渋滞を起こして血流が滞るため、肌の外から赤く透けて見えるようになります。
このような状態が「毛細血管拡張症」で、顔の赤みを引き起こす原因の中で最も多いものとなっています。
原因は?
- 生活習慣の乱れなどにより、自律神経の働きが不安定なとき
- 気温差の激しい場所を行き来したとき
- アルコールや香辛料などの刺激物を多量に摂取したとき
- 皮膚が薄い人が、気温や摩擦などの外部刺激を受けたとき
- 加齢により、血管が老化しているとき
治療法は?
それぞれの治療法とメリット・デメリットは以下の通りです。
- 一般皮膚科での治療
原因によっては、一般皮膚科で保険適用の漢方薬・抗生物質・ビタミン剤や自律神経調整剤などの内服薬を処方して貰うことができます。
メリット:保険適用なので費用が安く済みます。
デメリット:処方される薬は即効性のないものが多く、副作用の危険性があるものもあります。
- 美容皮膚科での治療
美容皮膚科で行われる治療は、主に以下の2つです。
①レーザー治療
血液中のヘモグロビンに反応するレーザーを患部に照射します。
照射された毛細血管は凝固・収縮するため、赤みが改善されます。
②フォトフェイシャル
基本的な仕組みはレーザー治療と同じですが、レーザー治療よりも、照射するレーザー光が弱いです。
また、レーザー治療が患部にピンポイントで照射するのに対し、フォトフェイシャルでは顔全体に照射していきます。
メリット:効果を感じやすい、痛みがない、美容効果も期待できるなどです。
デメリット:基本的には保険適用外なので、一回の費用が数千円?数万円と高めです。
また、施術後に一時的に赤みが酷くなることがあり、1ヶ月ほどのダウンタイムを考えておいた方が良いと言われています。
自分でも対策を!
普段の生活でも次のようなことに気をつけましょう。
ストレスを溜めない
毛細血管拡張症は自律神経の働きが不安定で、交感神経が緊張状態にある時に起こりやすいと言われています。
交感神経はストレスがかかっている時に活発に働くため、ストレスを溜めないようにすることで、毛細血管拡張症を予防・改善することができます。
自分なりの方法でストレスを上手に発散していきましょう。
寒暖差に注意する
毛細血管には、拡張や収縮することで体温を一定に保つ役割があります。
しかし、気温差の激しい場所を行き来していると、拡張と収縮の切り替えがうまくできなくなって、拡張したままになってしまうことがあります。
冬の外出時にはしっかりと防寒対策をし、夏の室内の冷房は控えめにしましょう。
刺激物の飲食を控える
アルコール・香辛料・カフェインなどの刺激物の摂りすぎは、血流を増加させて毛細血管拡張症を引き起こす原因となります。
これらの摂取はできるだけ控えましょう。
スキンケアをする
皮膚が薄いと、毛細血管が透けて見えやすく、赤ら顔になりやすいです。
優しく洗顔する、低刺激の化粧品を使う、しっかりと保湿するなどして、皮膚を薄くしないよう努めましょう。
抗酸化成分を摂取する
毛細血管の老化は活性酸素によって引き起こされます。
そのため活性酸素を除去する働きのある抗酸化成分を摂取することで、毛細血管拡張性は予防することができます。
抗酸化成分と、それを多く含む食品には以下のようなものがあります。
これらを積極的に摂取するよう心がけましょう。
- アントシアニン
- ルテイン
- アスタキサンチン
- ビタミンC
- ビタミンE
ブルーベリー、カシス、ナスなど
パセリ、ほうれん草、かぼちゃなど
紅鮭、いくら、毛ガニなど
アセロラ、キウイ、グレープなど
アーモンド、たらこ、うなぎなど
その他の原因
毛細血管拡張症以外の、顔の赤みを引き起こす原因には以下のようなものもあります。
クモ状血管腫
拡張した血管を中心に、毛細血管がクモの足状に広がって見えます。
肝硬変患者・妊婦・経口避妊薬服用者などによく見られる症状です。
妊婦では自然に消えていくことが多いので特に治療の必要はありません。
治療を希望する場合には、レーザー治療法や、電気針で焼く方法などを用います。
激しい運動や嘔吐
激しい運動や嘔吐の後で、まぶたに赤い斑点ができることがあります。
これは運動や嘔吐で首から上の静脈圧が高くなり、その結果毛細血管が切れて内出血したものです。
時間の経過とともに、自然に消えていくので、特別な治療の必要はありません。
顔に赤みがあると、暑がりや緊張しやすい人と思われたり、場合によっては酔っ払ってる?と勘違いされたりと、悪いイメージを持たれてしまうこともあります。
今回ご紹介した内容を参考に、予防・改善していきたいですね。